Polygon anchoring が、施工記録の『改ざんできなさ』をどう実現しているか
施工証明書の『後から書き換えられない』という性質を、Ledra はブロックチェーンで実装しています。なぜPolygonなのか、どう動いているのかを平易に整理します。
なぜブロックチェーンなのか
「サーバー側で改ざんしていない、とどうやって証明するのか」—— 監査の場面で繰り返し問われる論点です。
従来のデータベースは、運営側の管理者権限で書き換えが可能です。 「管理者は善意で、正しく運用している」という前提に立たなければ、 記録の信頼を立てることはできません。
この前提を外部に預けてしまうのが、ブロックチェーンの使い方です。
アンカリングという考え方
Ledra はブロックチェーン上に施工証明書そのものを書き込むわけではありません。 個人情報・機微な施工内容を、公開台帳に乗せるわけにはいきません。
かわりに、証明書のコンテンツから計算した**ハッシュ(指紋)**だけを、 Polygon のコントラクトに刻印します。 この操作を「アンカリング」と呼びます。
検証の流れ
- 施工店が Ledra で証明書を発行する
- 発行時、サーバーは証明書コンテンツから SHA-256 のハッシュを計算
- そのハッシュを Polygon のコントラクトに送信し、トランザクションを記録
- 後日、第三者(保険会社等)が証明書を受け取る
- 受け取った証明書から同じ方式でハッシュを再計算
- チェーン上に刻まれたハッシュと一致すれば、発行当時から変更されていないことが確認できる
この検証は、Ledra のサーバーに頼らずに第三者が独立に実行できます。 仮に Ledra 側で DB が改変されても、チェーン上のハッシュは変えられないため、不整合として検知されます。
なぜ Polygon なのか
主要なパブリックチェーンの選択肢のなかで、 Polygon は以下の条件を両立しています。
- 手数料が十分に低い: 1回のアンカリングあたり数円以下で運用可能
- 成熟したエコシステム: ウォレット・ノード・SDK が十分に整備
- Ethereum 互換: 監査時に既存のエクスプローラで検証可能
- 環境負荷が小さい: PoS 型で消費電力が抑えられている
証明書 1 枚ごとに個別トランザクションを発生させるため、 コストが安価であることは必須条件でした。